(ブルームバーグ):米資産運用会社ブラックロックでグローバル債券の最高投資責任者(CIO)を務めるリック・リーダー氏は、トランプ米大統領によるイランとの合意を受けた米国株高について、マネー・マーケット・ファンド(MMF)に積み上がっていた約8兆-9兆ドル(約1280兆-1440兆円)の待機資金が市場へ流入し始めたことが背景にあると指摘した。
リーダー氏は15日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「様子見している資金は非常に多い」と指摘した。投資家は米宇宙開発企業スペースXの新規株式公開(IPO)に備え、ポートフォリオの資金配分を見直していた。そこに米国とイランの合意で主要な地政学リスクが後退し、市場への資金流入が一気に加速したと説明した。
「こうした状況になると、それまで眠っていた資金が一気に動き出す。特に好材料が出れば、人々は市場に入る機会だと考える。その動きは非常に爆発的だ」と語った。

相場上昇は株式だけでなく米国債や暗号資産(仮想通貨)ビットコインにも広がった。S&P500種株価指数は1.65%上昇し、ナスダック100指数も3%超上げた。ビットコインは6万7000ドルに近づき、米国債では2年物、5年物、10年物が買われた。一方、米国とイランの合意に基づきホルムズ海峡は通航料を徴収されない形で再開されるとの報道を受け、原油価格は急落した。
金融政策についてリーダー氏は、米連邦準備制度は利上げを避けるべきだと主張した。医療や保険、教育など粘着的なインフレが続く分野では金利引き上げの効果が限られる一方、住宅や自動車といった金利に敏感な分野では顕著な価格上昇がみられないためだという。
リーダー氏によると、ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は就任後初めて臨む今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、フェデラルファンド(FF)金利よりもバランスシートやマネーサプライの管理を重視し、長期金利への働きかけを目指す可能性が高い。住宅ローン金利や経済活動に実際に影響を与えるのは長期金利だとしている。
さらにリーダー氏は、エヌビディアによる250億ドル規模の起債を含め、テック企業で相次ぐ債券・株式発行について、資本市場はここ数十年で「最も刺激的な時期にある」と評した。一方で投資対象としては、大型の投資適格債よりも、新興企業による転換社債やストラクチャード・ファイナンス商品により大きな価値を見いだしていると述べた。
原題:BlackRock’s Rieder Sees ‘Explosive’ Rally as Cash Gets Unlocked(抜粋)
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