米当局者らは、数日以内にイランに攻撃する可能性に備えている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、米国がイランとの直接的な軍事衝突に向けた体制整備を進めている兆候となる。

匿名を条件に語った同関係者によると、状況が変わる可能性はある。週末に攻撃するシナリオを指摘する向きもある。関係者1人によると、複数の連邦機関の上層部も攻撃の準備を始めているという。

イランから発射されたミサイルは19日、イスラエル南部のソロカ病院に着弾した。両国の民間人に被害がおよぶ危険があらためて浮き彫りになった。イスラエル保健省によると、この攻撃で複数の軽傷者が確認された。同国のネタニヤフ首相は、イラン政権に「完全な代償」を支払わせると述べた。

イスラエルのカッツ国防相は、「国家への脅威を排除し、イランの体制弱体化を図るため」、戦略的および政府関連の標的への攻撃を強化する方針を示し、イラン最高指導者の「ハメネイ師は責任を問われることになる」と言明した。

こうした発言は、イスラエルがイランの核開発阻止にとどまらない目標を掲げていることを示している。イスラエル軍は夜間にイラン西部アラクにある稼働停止中の原子炉を含む数十の軍事目標を攻撃した。

紛争激化を抑えるための努力が続くなか、米国も対応策を検討している。アラブ首長国連邦(UAE)の大統領外交顧問であるアンワル・ガルガシュ氏はXで、イランとイスラエルの戦争について「両国と地域にとって重大な転換点であり、広範な影響を及ぼす局面だ」と述べ、戦闘停止と対話再開を呼びかけた。

イランのアラグチ外相は、欧州連合(EU)代表団と20日にジュネーブで会談すると、国営イラン通信(IRNA)が報じた。

トランプ大統領はここ数日、イランへの攻撃の可能性を示唆する発言をしてきた。イランとイスラエルの交戦は、1週間近く続いている。

トランプ氏は18日、ホワイトハウスで記者団に対し、「何をすべきか考えがある」とした上で、中東情勢は流動的であることから「最終判断は期限の1秒前」に下すのが好ましいと語った。

これに先立ち、イランを攻撃する方針に傾いているのか問われた際、「やるかもしれないし、やらないかもしれない」と同氏は述べていた。

ホワイトハウスの当局者はあらゆる選択肢が引き続き議論の対象となっていると述べた。

米当局者がイラン攻撃の可能性に備えていると伝えられたことを受け、アジア株の指標は一時0.7%下落した。

トランプ氏の姿勢は、核問題でのイランとの合意に向け外交交渉を働きかけていた1週間前からの方針転換となる。

攻撃を数日間待つことでイランの指導者に対し、攻撃回避のため一部のウラン濃縮能力を放棄する用意があるという意思をトランプ氏に伝える猶予を与えることになる。

原題:US Officials Prepare for Possible Strike on Iran in Coming Days

US Officials Plan for Possible Strike on Iran in Coming Days (1)

*IRAN’S ARAGHCHI SAYS HE’LL MEET EU DELEGATION IN GENEVA FRIDAY

*IRAN’S IRNA REPORTS ON ARAGHCHI’S MEETING WITH EU DELEGATION

(抜粋)

(情報を加えて更新します)

--取材協力:Jamie Tarabay、Jennifer A Dlouhy.

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