(ブルームバーグ):米国外の中央銀行は3月から米国債を売り越しており、ドル資産からの分散が進んでいる可能性を示唆していると、米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)は指摘した。
ニューヨーク連銀が保管する各国中銀および公的機関が保有する米国債の残高は、6月11日までの週に平均で170億ドル(約2兆4600億円)減少し、3月下旬からの減少額は480億ドルに達した。また米連邦準備制度のリバースレポ取引における外国機関の保有残高も、3月下旬からおよそ150億ドル減少した。
中央銀行はドル安環境で米国債を買い増す傾向がある。今年はドルが軟調に推移しているのに、逆に購入が減っているのは「異例」だと、メガン・スワイバー氏らBofAのストラテジストは16日付のリポートで指摘。「外国勢の米国債需要に生じた亀裂」との題が、このリポートには付けられている。
金融市場では数カ月前から、外国勢から見た米国債の需要が注目されている。トランプ大統領が打ち出す貿易および財政政策に金融市場が動揺する中、外国勢が米資産を敬遠し、いわゆる「米国売り」が進むとの臆測が広がった。関税が米経済の見通しを暗くするとの懸念を一因に、ブルームバーグ・スポット・ドル指数は年初から約8%下げ、3年ぶり安値付近にある。
「この資金フローが反映しているのは、公的機関によるドル資産敬遠だ」とリポートは指摘。「外国勢の需要見通しが引き続き懸念される」と続けた。

海外投資家は米国債にとって重要な買い手である。実際、1-3月(第1四半期)における米国債需要のほぼすべては、証券ディーラーおよび外国人投資家から来ていたと、BofAのストラテジストらは連邦準備制度の資金循環統計に基づいて述べた。
ディーラーによる購入分は、国債供給と民間投資家による需要のギャップを反映すると見なされるため、これは「警戒すべき状況だ」とスワイバー氏は述べた。
「外国勢の需要がこの先どう展開するかが気になるところだ。グローバルな投資家が米資産の削減やヘッジ比率の引き上げを検討していることを考慮すれば、なおさら懸念される」と続けた。
リポートはさらに最近の2年債および20年債入札に言及し、外国勢の参加が「継続的に弱い」ことも指摘した。
原題:Foreign Demand for Treasuries Is Showing ‘Cracks,’ BofA Says(抜粋)
--取材協力:Alex Harris.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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