ロンドンのコーヒー生豆先物市場では先週末、「ロブスタ種」が約10カ月ぶりの安値を付けた。主要生産国ベトナムをはじめとする供給増が価格を押し下げている。

中心限月では一時4.2%安の1トン=4133ドルまで下落し、昨年8月5日以来の安値を記録。7週連続の値下がりとなり、2018年末以降で最も長い下落局面となった。

ブレンドやエスプレッソに使用されている安価なロブスタ種の供給が、ベトナムやウガンダなど主要生産国から増加している。またヘッジポイントグローバルマーケッツのアナリスト、ラレスカ・モダ氏が今週公表したリポートによると、ブラジルとインドネシアでは25~26年の収穫が進行中であり、輸出量も拡大する見通しだ。

モダ氏は「この供給増を受け、ロブスタ種の供給懸念は後退すると予想され、ブラジルの気象リスクが和らげば、7月限の調整局面につながる可能性がある」と分析。中期的にはロブスタ種の価格見通しはより弱気だとの見方を示した。

 

米ストーンエックス・グループはリポートで、供給が改善するとの予想を背景に、ロンドン市場ではヘッジ取引が増加していると指摘した。

一方、ニューヨーク市場で取引されている「アラビカ種」も、中心限月で一時3.2%安と約2カ月ぶりの安値を付けた。

原題:Robusta Coffee Hits 10-Month Low on Brazil, Indonesia Supplies(抜粋)

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