(ブルームバーグ):日本銀行が来週の金融政策決定会合で決める2026年4月以降の国債買い入れ方針について、半数超のエコノミストが減額幅を現行計画から縮小させると予想している。金融政策は現状維持が見込まれている。
ブルームバーグが3-10日にエコノミスト53人を対象に行った調査によると、来年4月以降は現在の毎四半期4000億円程度の減額ペースが鈍化するとの予想が65%を占めた。減額幅は2000億円が最多の40%、次いで3000億円が25%で、21%は4000億円を維持するとみている。新計画後の月間買い入れ額は55%が2兆円程度と答えた。
日銀は現在、国債買い入れを段階的に減らしており、月間の購入予定額を昨年7月の5.7兆円程度から毎四半期に4000億円程度ずつ減らし、来年1-3月に2.9兆円程度とする計画だ。16、17日の決定会合では、現行計画の中間評価と来年4月以降の買い入れ方針を議論する予定で、市場は新計画における減額ペースに注目している。
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大和総研の熊谷亮丸副理事長は、来年4月以降は減額規模を縮小するとみている。現時点で減額による問題は生じていないものの、日銀が保有残高を減らすほど、需給の悪化によって国債市場が不安定化するリスクが中長期的に高まると指摘。来年4月以降は「こうしたリスクへの一層の配慮も必要となることから、より慎重なペースでの減額計画が示されるだろう」とみる。
複数の関係者への取材によると、日銀は26年4月以降の国債買い入れ計画について、期間を1年程度とし、現行計画で進めている減額幅の圧縮を検討する見通しだ。減速が必要との主張の背景には、日銀が買い入れ減額を続ける中、短期的な国債需給の悪化などで市場に無用な混乱が生じないように慎重な対応を求める意見がある。
最近の債券市場では、世界的な財政拡大懸念や需給悪化などを背景に超長期金利が乱高下しているが、調査では日銀が市場安定に動く必要性は乏しいと69%が回答した。植田和男総裁は3日の国会答弁で、超長期金利の変動が長期や短期、中期の金利に影響を及ぼす可能性もあるとし、市場や経済への影響を引き続きよく注意して見ていく考えを示した。
SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、来年4月以降の国債買い入れでは、「超長期ゾーンに対する明示的な配慮を避けつつ、一定の配慮を講じる観点では、減額ペースを緩めることが選好されうる」とみている。
政策金利に関しては、6月会合での変更を予想するエコノミストはいなかった。次の利上げの時期は来年1月が最多の34%で、次いで10月が30%、9月が9%など。年内利上げを見送るとの予想は約48%となり、前回会合前の4月調査の29%からさらに増加した。
野村証券の松沢中チーフ・ストラテジストは、日銀が利上げを再開する際には連続利上げ(中立化)を念頭に置き、前提として米国の「景況持ち直しの確認と利下げ打ち止め時期がある程度見えている」ことが必要と指摘。その観点で、日銀の年内利上げの確率を引き上げるには、「環境がまだ整っていない」とみている。
--取材協力:関根裕之.
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