米シタデル・セキュリティーズのジム・エスポジート社長は5日、米国の財政赤字と積み上がる政府債務について「時限爆弾だ」と警告した。金融業界の幹部から米財政見通し悪化を懸念する声が相次いでいる。

エスポジート氏はパイパー・サンドラー主催の会議で、トランプ政権がこの状況にどう対応するかが「極めて重要になる」との考えを示した。「債務残高と財政赤字は確かに時限爆弾だと思う」と述べ、「それがいつ表面化するのか、正確に予測できるほど賢い人はいない」と指摘した。

ゴールドマン・サックス・グループの幹部だったエスポジート氏は昨年、マーケットメーカー(値付け業者)大手のシタデル・セキュリティーズの社長に起用された。

5月にはJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が債券市場の混乱は「いずれ起こる」と警鐘を鳴らし、ゴールドマンのジョン・ウォルドロン社長も、債券トレーダーは米政府の債務拡大に対して警戒感を強めており、今では関税以上にリスク要因として懸念されていると見方を示していた。

エスポジート氏は、英国でトラス政権時に財源の裏付けのない大型減税策を強行しようとしたことで起きた国債市場の混乱に米国も見舞われるとは示唆していないが、「債務残高の一貫性と安全性の確保」に力を注ぎ、注視することが「極めて重要だ」とし、「持続可能な水準の限界に確実に近づいている」と話した。

米財政赤字を巡る懸念は、トランプ氏の看板政策の一つである大型減税・歳出法案に関連して高まっている。米下院を通過した同法案は財政赤字を今後10年間で2兆4200億ドル(約345兆円)膨らませる見込みだと、超党派機関の米議会予算局(CBO)が試算している。

原題:Citadel Securities’ Esposito Calls Deficit a ‘Ticking Time Bomb’(抜粋)

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