(ブルームバーグ):米ハーバード大学の弁護士は2日、トランプ政権による約26億ドル(約3700億円)の連邦資金凍結は違法であり同大学の言論の自由や規制上の権利を侵害したと迅速に判断するようボストンの連邦地裁判事に求めた。
大学側は連邦地裁に提出した文章で政権が講じた措置について、反ユダヤ主義やリベラル偏向とされる問題に対応する上で、法的に正当だったことを示す十分な証拠を米政府が提示していないと主張した。
同大は同連邦地裁のバローズ判事に対し、ハーバード大への資金提供再開に向け通常の訴訟よりも迅速に判断するよう求めた。
ハーバード大側弁護士は、「重要な研究のためハーバード大に支給される現在および将来の連邦資金数十億ドルを凍結・停止する政府の性急な措置は、合理的な意思決定の基本的な要件を欠いている」と指摘した。
ハーバード大は、反ユダヤ主義への対応や政治的偏向の排除、多様性・公平性・包括性(DEI)プログラム廃止を教育機関に求めるトランプ大統領の主要な標的となっている。
トランプ氏は、ハーバード大の外国人留学生受け入れを15%に制限することに加え、同大の非課税資格の取り消しや残る連邦契約の打ち切りも求めている。
バローズ判事は、資金凍結とハーバード大の留学生受け入れ禁止措置の執行を一時的に差し止めている。
ホワイトハウスは、コメントの要請にすぐには応じなかった。
原題:Harvard Asks Judge for Fast Ruling in US Funding Freeze Case (1)(抜粋)
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