(ブルームバーグ):6月第1週(2-6日)の債券市場では長期金利に引き続き上昇圧力がかかる。5月に行われた20年利付国債と40年利付国債がいずれも不調に終わり、5日の30年利付国債入札への警戒感が強い。
市場参加者の見方
◎ニッセイアセットマネジメント戦略運用部の三浦英一郎専門部長
- 超長期債の発行額は減額される方向にあるが、減額幅が分からないので本格的な買いは入りにくい
- 参院選前に消費減税に向けた機運が高まる可能性を考えると、財務省がこのタイミングで超長期債の大幅な減額に踏み切るとは考えにくく、減額は大方の予想より小幅になるだろう
- 30年債入札は事前に金利が上がれば無難に通過するかもしれない半面、先回り買いで金利が低下すれば不調に終わる可能性もある
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.4-1.55%
◎ソニーフィナンシャルグループの宮嶋貴之シニアエコノミスト
- 超長期債がやや落ち着きを取り戻したことから、長期金利も1.5%を挟んだ展開が続くだろう
- 30年債入札も超長期債の地合いが最悪期を脱したことを示す結果になると予想する
- トランプ関税を巡る米国の裁判所の判断などで米長期金利が乱高下するリスクには注意が必要
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.46-1.54%
国債入札
日銀買い入れ
- 5月30日午後5時に公表
主な材料
- 2日:パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がFRBの会議で開会のあいさつ
- 3日:植田日銀総裁が内外情勢調査会全国懇談会で講演
- 4日:米地区連銀経済報告(ベージュブック)
- 5日:4月の毎月勤労統計
- 5日:欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表、ラガルド総裁が会見
- 6日:5月の米雇用統計
- 7日:内田日銀副総裁が日本金融学会で講演
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