スペインの強豪サッカークラブ、レアル・マドリードは、評価額で主要な競合クラブを大きく上回っている。ホームスタジアム「サンティアゴ・ベルナベウ」の改修によって収入が急増したことが寄与した。

フットボール・ベンチマークの最新の年次報告書によると、同クラブの評価額は1月時点で63億ユーロ(約1兆円)と、前年比で23%膨らんだ。

これは、米スポーツ界のトップチームと肩を並べる水準だ。米プロフットボールNFLのオーナーは先週、サンフランシスコ・49ersの持ち分6.2%を3つの投資グループに売却することを承認。49ersの価値はスポーツチームで史上最高の85億ドル(約1兆2000億円)と評価された。

また、米プロバスケットボールNBAのボストン・セルティックスは現在、61億ドルの評価額で売却手続きが進められている。

レアル・マドリードは最近、本拠地の改修に17億6000万ユーロを投じたほか、フランス代表キリアン・エムバペ選手やイングランド代表ジュード・ベリンガム選手などを獲得した。

フロレンティーノ・ペレス会長は、欧州王者に15回輝いた同クラブの価値を100億ユーロ超と考えている。

 

一方、イングランド・プレミアリーグの名門チーム、マンチェスター・ユナイテッド(マンU)はかつて評価額で世界一のサッカークラブだったが、今やレアル・マドリードに大きく水をあけられている。

マンUの評価額は前年比4%増の50億5000万ユーロと、緩やかな伸びにとどまった。人件費が15%増と増収率を上回ったことが伸び鈍化の一因で、純損益は1億3200万ユーロの赤字となった。これは、欧州トップの32クラブ中、イタリアのユベントスに次ぐ下から2番目の業績。

 

今週末のチャンピオンズリーグ決勝に進出したパリ・サンジェルマンの評価額はこの10年で346%増の37億6000万ユーロ。対戦相手のインテル・ミラノも330%増えた。

欧州で10億ユーロを超える価値を持つクラブの数は現時点で17。2016年当時は8だった。

原題:Real Madrid’s $7.1 Billion Valuation Pulls Away From Rivals (1)(抜粋)

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