ブラジルの最高裁判所は、クーデターを計画した罪などで起訴されたボルソナロ前大統領に対し、禁錮27年3か月の有罪判決を言い渡しました。

ブラジル最高裁はおととし1月の議会襲撃事件をめぐり、クーデターの計画など5つの罪で起訴されたボルソナロ前大統領に対する裁判を9日から11日にかけて開きました。

5人の判事のうち過半数が賛成票を投じたことからボルソナロ氏は有罪となり、禁錮27年3か月の判決が下されました。賛成票を投じたモラエス判事は「大統領選挙で敗北しながら結果を不服とし、権力保持のために議会を攻撃したことは明らかだ」と強く非難しました。

地元メディアによりますと、ボルソナロ氏の刑は確定ではなく、量刑が妥当かどうか最高裁の判事らが再び審議を行うほか、ボルソナロ氏が不服申し立てをした場合には、再審が行われることになります。

トランプ大統領
「私は彼(ボルソナロ氏)が非常に素晴らしいブラジルの大統領だと思っていた。こんなことが起こるとは非常に驚きだ」

アメリカのトランプ大統領は、ボルソナロ氏への判決について不快感を示しました。

ボルソナロ氏と近い関係のトランプ氏は「魔女狩りだ」などとして裁判の中止を求めていて、ボルソナロ氏への裁判をブラジルに50%の高い関税を課す理由にも挙げていました。