(ブルームバーグ):米バーガーチェーンのシェイクシャックは初めて顧客向けの特典プログラムを米国で導入する。来店頻度を高め、売り上げ増加を狙う。
28日からアプリ利用者を対象に、大・小サイズのソーダを1ドルで提供する。6月5日からは、オンラインまたはアプリで注文する顧客は一定期間内にバーガーあるいはBBQサンドイッチを少なくとも2回購入すると、割引が得られる。より包括的な特典プログラムは年内に発表される。
これは売り上げの成長加速を図る同社の取り組みの一環だ。来店頻度の向上は、利便性とスピードを売りにするカウンターサービス型レストランにとって究極の目標とされる。経済の先行き不透明感やトランプ米大統領による貿易戦争を背景に外食費を見直す動きが広がる中、特典プログラムは消費者を引きつける手段にもなっている。
シェイクシャックの成長推進を担う経営幹部、ステフ・ソー氏は「当社ではこれまで、顧客に頻繁な来店を呼び掛けたことはなかった」とインタビューで発言。「シェイクシャックは特別な場所で、特別な機会にとっておくというような感覚があるみたいだ」と語った。
顧客が年間平均で何度シェイクシャックに来店しているのか、ソー氏は具体的な数字は明らかにしなかった。その頻度にはチェーンごとに大きな差があるようだ。調査会社ニューメレーターのデータによれば、マクドナルドの利用者は年間およそ55回、ダンキンには約20回訪れている。
1ドル・ソーダのような特典を提供する目的は、顧客にアプリのダウンロードを促し、その後も継続的に利用してもらうことだとソー氏は話す。またこの価格設定により、ソーダに加えてミルクシェイクやレモネードといった他のドリンクも一緒に購入してもらえる可能性が高まり、客単価の向上も期待できるという。
シェイクシャックの1-3月(第1四半期)決算は売上高と1株当たり利益が市場予想を下回った。全米での悪天候や経済の不透明感が影響した。米国内のクレジットカードおよびデビットカードの取引データを分析するブルームバーグ・セカンド・メジャー(BSM)によると、売り上げはここ数週間に回復傾向となっている。
原題:Shake Shack Bets on New Loyalty Program to Drum Up Sales(抜粋)
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