(ブルームバーグ):23日の欧州債券市場は、リスク回避の動きが広がり、ドイツ国債がけん引役となり上昇した。トランプ米大統領が6月1日から欧州連合(EU)に対し50%の関税を課すと示唆したことを受け、欧州中央銀行(ECB)が今年、さらに金利を引き下げるとの見方が強まった。
ドイツ10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下落し、2.57%となった。短期金融市場は、ECBの年末までの利下げ幅の見通しを一時66bpとし、22日時点の54bpから大幅に上方修正した。その後、債券の反発が鈍化すると59bpまで縮小した。
超長期債は世界的に引き続き低迷しているドイツの10-30年債のイールドカーブは、2022年以来最長となる6営業日連続でスティープ化した。
米国の関税の報道を受け、欧州株は下落した。
ストックス欧州600指数は、0.9%下落し取引を終えた。特に、関税の影響を受ける自動車株は3.1%安と最も下落幅が大きかった。ドイツのDAX指数は1.5%、フランスのCAC40指数は1.7%それぞれ下落した。
5月23日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:Bunds Outperform in Risk-Off Tariff Trading; End-of-Day Curves、European Stocks Slide, Bonds Rally as Trump Seeks 50% EU Tariff(抜粋)
--取材協力:Julien Ponthus、Jan-Patrick Barnert、Naomi Tajitsu、Abhinav Ramnarayan.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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