(ブルームバーグ):円相場は来週も上昇圧力がかかる可能性が高い。開催が見込まれる日米財務相会談で円安是正が協議されるとの観測が根強く、円買い・ドル売りの流れが継続しそうだ。
◎あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- 予想レンジは1ドル=142円-148円。どちらかといえばレンジの下方(円高方向)半分での推移が中心とみている
- 日米財務相協議では円安是正に向けて介入するとか日本銀行が利上げを続けるなど具体的なことは言わないだろうが、協議継続となるならドル・円の上値を抑えよう
- 日本の全国消費者物価指数(CPI)が日銀利上げの見方を強める内容になれば、円の支えになりそうだ
◎東海東京インテリジェンス・ラボの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジスト
- 予想レンジは1ドル=143円50銭-149円50銭。トランプ米政権の為替政策に対する懸念がくすぶっているが、関税政策を巡る懸念は和らいでおり、ドル・円の下落リスクも後退
- 1-3月期国内総生産(GDP)は予想を下回り、日銀追加利上げのハードルは上がっている。利上げを織り込む形で円金利が上昇し円高、という流れも期待しにくい
- 円のロングポジションは相当たまっており、投機筋はさらに円買いはできないとみている
来週の主な予定
- 20日:カナダで主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議(23日まで)
- 22日:日銀の野口審議委員が宮崎県金融経済懇談会で講演・記者会見
- 22日:5月の米S&Pグローバル製造業・サービス業・総合PMI速報値
- 23日:4月の全国CPI
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