(ブルームバーグ):加藤勝信財務相は16日の閣議後会見で、為替について日米間で緊密な協議を続けていく考えを改めて示した。来週カナダで開かれる主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の場でも、ベッセント米財務長官との2国間協議の場を設けたい意向だ。
加藤財務相は、4月のベッセント長官との会談の際、為替レートは市場において決定されることや過度な変動や無秩序な動きが経済に対して悪影響を与え得ることを再確認したと説明。「為替に関して引き続き緊密かつ建設的に協議していくことで一致している」とした。
来週のG7会合に併せてベッセント長官との間で「協議の場を追求していく」と語った。
為替相場は5月初めに米国と韓国が為替政策を協議したとの14日の報道を受けて円を含めたアジア通貨が上昇した。16日の東京外国為替市場の円相場も1ドル=145円台前半に上昇している。
加藤氏は日米財務相間の連携や過去の合意原則を強調することで、投機筋の動きにも目配りする。米韓の協議については「コメントする立場にない」と述べるにとどめた。
米当局者は各国と貿易交渉を行っているが、通貨政策に関する約束を合意内容に盛り込もうとはしていないと、事情に詳しい関係者が明らかにした。
(最終段落に米国側の貿易交渉に関連した為替政策の方針について追加し更新します)
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