9日の欧州債券市場は、ドイツ国債と英国債のイールドカーブで、ベア・スティープ化の動きが縮小した。米中の貿易協議が10日の開始を控え、投資家が慎重姿勢を強め、長期債が買われた。

短期金融市場は、欧州中央銀行(ECB)の利下げへの期待を維持し、6月に23ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、年末までに計59bpの利下げを織り込んでいる。また、イングランド銀行(英中央銀行)の利下げ予想も広く維持されており、スワップ市場では今年中にさらに57bpの利下げを織り込んでいる。

株も上昇した。ドイツのDAX指数は0.6%上昇し、3月につけた最高値を更新した。トランプ米大統領の関税を巡る混乱で4月に下落した分をすべて取り戻した。

ストックス欧州600指数は0.4%上昇し取引を終えた。トランプ氏が米中貿易交渉に先立ち、中国に80%の関税を課す考えを示すと、株価は一時上昇幅を縮小したが、その後ほぼ回復した。

5月9日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:Bunds Trim Fall Ahead of US-China Trade Talks: End-of-Day Curves、Germany’s DAX Index Hits Record High After Tariffs Round Trip(抜粋)

--取材協力:Michael Msika、Aline Oyamada、Neil Chatterjee、John Viljoen.

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