(ブルームバーグ):米電気自動車(EV)メーカー、リビアン・オートモーティブは、トランプ米大統領の関税発動前、ひそかにアジアからEV用バッテリーを確保し備蓄していた。
同社は米大統領選前の昨年後半、中国の電池メーカー、国軒高科からリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを直接調達したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
また、匿名を条件に語った関係者によれば、同社はより最近では韓国の電池メーカー、サムスンSDIと協力し、大量のバッテリー在庫を韓国から米国に移した。これらの動きは、バッテリー供給継続を確保し、関税に伴う問題やコスト負担を軽減する狙いがある。
リビアンの担当者はコメントを控えた。サムスンSDIと国軒高科も、アジアの通常業務時間外のコメント要請に応じていない。

こうした動きは、米製造業の国内回帰と外国への依存低下を求めるトランプ氏の言動に対し、一部EVメーカーがどのように対応しているかを示している。
トランプ氏は4月29日、自動車業界に影響を及ぼしている関税の負担を軽減する大統領令に署名。輸入自動車はアルミニウム・鉄鋼関税の適用を免除されることになった。ただ、多くの関税は依然として維持され、自動車メーカーと消費者が負担するコストを押し上げる恐れがある。EV業界はバッテリーを中国と韓国に大きく依存している。
原題:Rivian Stockpiled EV Batteries From Asia Ahead of Trump Tariffs(抜粋)
--取材協力:Ryan Beene.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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