(ブルームバーグ):半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)は米アリゾナ州で3番目となる半導体工場の建設を開始した。トランプ政権が米国の製造業活性化に向けさらに関税を導入する構えを見せる中、米国での事業拡大を推進している。
TSMCは29日、米事業拡張計画の第3段階を発表した。この日にはラトニック米商務長官が同社工場を視察した。TSMCはこの工場を米史上最大の外国直接投資と表現した。
アップルとエヌビディアの主要な半導体サプライヤーであるTSMCは、米政府が製造業の国内回帰を促す取り組みの中心的存在だ。ラトニック長官は、米連邦政府の半導体補助金を受け取る可能性の高い企業に対し、米事業の大幅拡大を強く要求。米国内の半導体製造を支援するCHIPS・科学法に基づく補助金の支給を保留する可能性を示唆していると、ブルームバーグ・ニュースが報じた。
3月にはトランプ米大統領がホワイトハウスで、TSMCによる米工場への1000億ドル追加投資計画を発表。TSMCの魏哲家最高経営責任者(CEO)も発表の場に同席した。この投資は、TSMCが米国で計画している650億ドルの投資に上乗せされるもので、最終的に同社は米国に先端ウエハー製造工場を6カ所、先端パッケージング工場を数カ所設置する計画だ。
原題:TSMC Starts Building Third Arizona Fab to Ramp Up US Expansion(抜粋)
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