(ブルームバーグ):17日の欧州債券市場は上昇し取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)が大方の予想通り0.25ポイント利下げした上、米国の関税引き上げがユーロ圏の経済成長を鈍化させるリスクを指摘したことで、市場はさらなる利下げを織り込んだためだ。
ドイツの2年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、1週間ぶりの低水準となる1.66%を記録した。10年債利回りも6bpも低下し2.45%となった。どちらも7日以来の低水準に低下したが、より短期の国債利回りが大きく低下したため、イールドカーブはスティープ化した。
市場は現在、ECBが6月に再び25bpの利下げを行う可能性を90%以上とみている。また、年末までに中銀預金金利を1.5%まで引き下げる可能性があるとも予測している。
英10年債利回りは4bp低下し4.56%と、約2週間ぶりの低水準をつけた。
欧州株は失速した。ストックス欧州600指数は、ロンドン市場の終値時点で0.13%減と小幅な変動となった。金融政策スタンスに関して、当局者は声明から「制限的」という言葉を削除した。
部門別では、建設株とテクノロジー株が最も下落した一方、エネルギー株と鉱業株は、原油価格の上昇とシーメンス・エナジーの好決算を受け上昇した。シーメンス・エナジーは、通期売上高、利益率などの見通しを大幅に上方修正した。
個別銘柄では、エルメス・インターナショナルが、1-3月(第1四半期)で中国の需要減速により売上高が減少したことを受け、3.2%安となった。モンクレールも同四半期の業績が伸び悩み、2.5%下落した。
4月17日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:European Stocks Steady After ECB Cuts Rates Amid Earnings(抜粋)
--取材協力:Michael Msika.
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