世界を揺るがしているトランプ関税。アメリカとの交渉のため、きょう、担当の大臣が出発しました。交渉でアメリカは何を持ち出してきて、政府は一体、どう対応するのでしょうか。

赤沢亮正 経済再生担当大臣
「自分でも驚くほど、けさ、落ち着いている。しっかり国益を守る交渉をしていきたい」

けさ、ワシントンに出発したトランプ関税の交渉役・赤沢経済再生担当大臣。日本時間のあす、アメリカ側との直接交渉に臨みます。

アメリカ トランプ大統領
「我々は日本でまったく車を売っていない。ゼロに近い」

ホワイトハウス レビット報道官
「日本はコメに700%の関税をかけている」

トランプ政権は日本に対し、▼アメリカ車の安全規制の緩和や、▼コメなどの農産物の市場開放を求めるものとみられます。

その動向に世界が揺さぶられる一方、ビジネスチャンスと捉える声も…

ステーキハウス ミスターデンジャー 松永光弘オーナー
「輸入の方に還元されたらいいなと、期待を持っている」

都内のステーキ店です。一番人気は、厳選したアメリカ産牛肉を使った、1ポンド=およそ450グラムのステーキ。

ただ、円安などで仕入れ価格は、開店当時と比べて3倍に。こちらのステーキもこの4年で750円値上げしました。

ステーキハウス ミスターデンジャー 松永光弘オーナー
「今もうカツカツでやっているので、ちょっとは利益欲しいなと思う」

牛肉の価格高騰で経営が圧迫されているとこぼすオーナー。

トランプ関税の影響から、アメリカ産牛肉がもっと手軽に仕入れられるようになるのでは、と期待を寄せます。

ステーキハウス ミスターデンジャー 松永光弘オーナー
「中国とアメリカの関税合戦で、中国は今までほど(アメリカの)牛肉を輸入できなくなり、値段が下がるんじゃないのかなと」

トランプ関税をめぐっては、▼アメリカは145%、▼中国は125%の関税を互いに課す報復合戦の連鎖に。

「中国の爆買い」がなくなり、手に入りやすくなるのでは。ただ、牛肉は日本との関税交渉でも、アメリカが持ち出してくる可能性があります。