9日の米株式市場で小売株が急伸。トランプ米大統領が、米国の関税への報復措置を講じていない日本などの国・地域に対して、高水準の上乗せ関税を90日間停止すると発表した。

猶予を得た国・地域の中には、多くのフットウエア・衣料品メーカーにとって重要な生産拠点が幾つか含まれている。ベトナムやインドネシア、カンボジアなどだ。いずれも米国との貿易協定交渉に関心を示しているものの、新たな協定が締結されるまで世界のサプライチェーンは不安定な状態が続くことになる。

スポーツ用品のナイキは11%、小売り大手のウォルマートは9.5%上昇して取引を終えた。ヨガウエアメーカーのルルレモン・アスレティカは11%高、アパレルチェーンを展開するギャップは15%高で引けた。

S&P500一般消費財・サービス株指数は11%余り値上がりし、1営業日の上昇率としては2008年以来最大となった。

世界56カ国と欧州連合(EU)に対する高水準の上乗せ関税が発動された約13時間後というタイミングで突如、トランプ氏は方針を転換。一方、中国に対する関税は125%に引き上げた。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、プーナム・ゴヤル氏はこのニュースについて、中国から近隣諸国へとシフトしつつある小売業者にとってポジティブな展開だと指摘。スポーツウエアブランドを例に挙げ、より高い関税を回避するため中国から東南アジアに生産拠点を移す可能性があると予想した。

小売業者は、関税を巡る状況が急速に変化する中で業績予想をまとめなければならない難しさに直面している。ジーンズブランド「リーバイス」で知られる米衣料品メーカー、リーバイ・ストラウスは今週、通期見通しを堅持。関税による業績悪化は想定していないとした。ウォルマートの幹部も9日、今年度の業績目標を達成できるとの自信を示した。

原題:Nike, Walmart Jump on 90-Day Tariff Pause for Key Suppliers (2)(抜粋)

--取材協力:Janet Freund.

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