米カリフォルニア州で最も有名な美術館の一つであるゲティ美術館は、債券市場で5億ドル(約750億円)を調達しようとしている。同州では夏場も火災が起こりやすく、名画の保存に役立てたい考えだ。

ゲティ美術館を運営するゲティ財団は4月3日に最上級格付けの課税債を発行する予定。文書によると、調達資金の一部は新たなボイラーや監視システム、貯水、消火機器への投資など、新たな災害が発生した際の対策強化に充てられる。

また、教育・支援活動プログラムや一般的な目的にも資金が使われる。財団の担当者はコメントを控えた。

ゲティ財団は石油王だった故J・ポール・ゲティ氏の膨大なコレクションを管理。ロサンゼルスの2つの美術館を運営しており、1つはブレントウッドに110エーカーの敷地を持つランドマークのゲティ・センターで、もう1つはマリブ近郊のパシフィックパリセーズ地区にあるやや小規模なゲティ・ヴィラだ。

1月にロサンゼルスを襲った山火事で、どちらの美術館も施設や収蔵品への被害はほとんどなかった。

その後、ゲティ・センターは約3週間にわたる閉鎖を経て再び開館。一方、ゲティ・ヴィラはなお閉館されたままで、清掃作業の完了とアクセス改善を待って、6月に再開される予定。

原題:Getty Museum to Sell $500 Million of Debt for Fire Protection(抜粋)

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