(ブルームバーグ):南アフリカ共和国のズマ前大統領の娘が、ウクライナと戦うロシア軍に従事させる目的で、南アフリカとボツワナの男性を勧誘する活動に関与していたことが、事情に詳しい関係者の話とブルームバーグが確認したワッツアップのメッセージで明らかになった。
国民議会(下院)のドゥドゥジレ・ズマ氏からアプローチを受けたとされる若者約20人のグループは、前大統領が率いる政党「民族の槍(やり)、MK」のボディーガードを養成する訓練を受けると説明された後、7月にロシアに渡航した。男性の親族を含む関係者が語った。
男性らはロシア語で書かれた従軍契約書に署名し、ウクライナ前線に送られ、8月には家族と連絡が途絶えたという。
一部の親族によると、男性らはボディーガード研修に関連する書類だと思い込んで契約書に署名していた。
ブルームバーグが確認した写真には、ロシアへ向かう様子や、迷彩服姿で教官と並ぶ姿が写っていた。

保護者とドゥドゥジレ氏の間で交わされたワッツアップのやり取りは、男性らが前線に送られることはないと保護者を安心させる内容だった。こうしたメッセージを複数の保護者がブルームバーグに示した。
南アでは1998年以降、他国政府のための戦闘行為、または雇い兵としての活動は犯罪とされている。
ドゥドゥジレ氏に電話で取材を試みたが返答はなかった。MKの広報担当者にも電話やテキストメッセージを送ったが返答はなかった。南ア大統領府や国際関係・協力省、南アのロシア大使館およびロシア外務省も取材に応じなかった。
原題:Zuma’s Daughter Linked to Recruiting Africans for Russian War(抜粋)
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