北京の立山支局長に聞きます。高市総理の台湾有事をめぐる答弁に中国政府が反発を強めていますが、実際、中国国内の雰囲気はどうなのでしょうか?
反日ムードが高まっていることはありません。中国政府は連日、ありとあらえる方向から高市総理を名指しでの批判を繰り広げていますが、それが市民に浸透している感じはありません。
ただ、日本食レストランのお客さんが週明けから激減しているという話は聞きます。
これは、積極的な反日というのではなく、「政府が反日キャンペーンをやっているので、いま日本に関係するものに関わると面倒に巻き込まれそうだし、やめておこうかな」という、忖度というか、風向きを見極めようという空気を読むような慎重ムードだと思います。そういった空気はじわじわと広がっている感じがします。
Q.中国の反発はまだ続きそうでしょうか?
はい、残念ながら中国の反発は収まる気配はありません。
日本側にカードがない一方、中国はたくさんカードを持っているといえるかもしれません。日本政府関係者は「2010年や2012年に中国がやってきたことすべて、ビザ、邦人拘束、レアアース、税関での輸入遅延、軍事的威圧、すべてがテーブルの上にのっている」と解説しています。
いずれにしても、日中双方とも引けない状況が長く続きそうです。
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