(ブルームバーグ):米消費者のセンチメントは3月に落ち込み、約2年ぶりの低水準となった。一方、長期のインフレ期待は32年ぶりの水準に上昇した。関税を巡る懸念が続いた。
ミシガン大学の長期インフレ期待は今年に入って急上昇してきたが、他の指標では落ち着いた推移が示されている。ニューヨーク連銀の消費者調査では、3年先と5年先のインフレ見通しは先月に安定していた。

米連邦準制度理事会(FRB)のパウエル議長は今月開いた記者会見で、ミシガン大学調査の長期インフレ期待は「外れ値」だとの見方を示した。他の金融政策当局者もパウエル氏に同調している。
トランプ米大統領の関税政策が拡大するにつれ、消費者は関税引き上げによる物価高への懸念を強めている。コスト上昇が長期化すれば、家計は裁量支出を抑制する可能性があり、景気全般に影響が及ぶ恐れもある。
ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は「経済政策の動向を背景に、消費者は痛手を受ける可能性を引き続き懸念している」と発表文で指摘。「とりわけ、1年先の失業率上昇を見込む消費者は全体の3分の2と、2009年以来の高い比率になっている」と続けた。
調査では、自分または配偶者が今後5年以内に職を失う確率は23%以上との回答が示され、2020年以来の高水準となった。労働市場に関する期待は支持政党を問わずあらゆる層で著しく悪化し、今後数カ月の消費低迷を示唆した。高所得層の間でも期待は沈んだ。
消費者は所得が向こう1年に0.4%増加すると予想しており、新型コロナ禍を除くと2013年以来の低い数字となった。
「このトレンドは消費者の脆弱(ぜいじゃく)性を示すものだ。ここ数年の個人消費を支えてきた主要な原動力は、強い労働市場と所得だったからだ」とシュー氏は説明した。
期待指数は52.6と前月から11.4ポイント低下し、2021年以来の大きな下げを記録。現況指数は63.8と、6カ月ぶり低水準となった。
家計状況に対する見方は過去最低に落ち込んだ。
支持政党別では民主党支持者が悲観を強めており、センチメントと期待ともに1984年までさかのぼれるデータで最低に下げた。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Consumer Sentiment Sinks as Tariffs Drive Price Expectations(抜粋)
(統計の詳細を追加し、更新します)
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