(ブルームバーグ):スイスの銀行UBSグループのアジア太平洋地域社長イクバル・カーン氏は27日、投資家が直面する真のリスクは景気停滞と物価上昇が同時に進行するスタグフレーションだと指摘した。
同氏は香港で開催されたブルームバーグのファミリーオフィスサミットで「リスクについて考える時、最大の問いは、どれだけ成長できるかできないかではなく、スタグフレーションに陥るかどうかだ」と述べた。
スタグフレーションは「今そこにある真のリスクであり、誰もが回避したいと考えているものだ。米連邦準備制度を含むほとんどの中央銀行が、そのことを非常に強く意識していることは明らかだ」と語った。

昨年香港に拠点を移したカーン氏は、グローバルウェルスマネジメント部門の共同社長も兼任している。2027年序盤までに退任する可能性が高いセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)の後任候補の1人でもある。
カーン氏は不透明な市場にチャンスがあることも強調した。欧州は経済に照準を定めて「覚醒」しつつあると指摘。また、投資家は中国に対して長期的にポジティブであるべきだとも述べた。
原題:UBS’s Khan Says Real Risk Is ‘Stagflation’ Amid Tariff Dispute(抜粋)
--取材協力:Patrick Winters.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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