(ブルームバーグ):欧州の自動車業界は、コンピューターハードウエアやクラウドサービス分野で米国や中国に頼り過ぎており、リスクにさらされていると、メルセデス・ベンツグループの幹部が指摘した。自動車は人工知能(AI)への依存度を強めている。
メルセデスで自動運転の推進を担当するジョルジュ・マッシン氏は25日、ベルリンで開催された業界の会合で、「AIへの移行が進むほど、より効率的なコンピューターが必要になる」と話した。
また、ソフトウエアが電気自動車(EV)を差別化する重要な要素となっており、米テスラに加え、比亜迪(BYD)など中国メーカーが先行する。一方、欧州勢は次世代車での競争に必要な専門技術を得るため、シリコンバレーや中国との提携を模索せざるを得ない状況だ。
欧州の政界では、ハイテク部品を巡り安全保障上のリスク軽減や十分な供給確保のため、米中依存を減らすべきだとの主張も展開されている。
マッシン氏は「欧州ではこうしたハードウエア、自動車向け高性能コンピューターに投資するイニシアチブがほとんど見られない」と指摘した。
フォルクスワーゲン(VW)はEV開発を加速させるため、米リビアン・オートモーティブや中国の地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)と提携。一方、メルセデスは運転支援システム強化を視野に中国のAIスタートアップ、モメンタに出資している。
原題:Europe’s Carmakers Too Reliant on US, China Tech, Mercedes Says(抜粋)
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