(ブルームバーグ):デルタ航空はイラン戦争の影響で6月までに燃料費が20億ドル(約3200億円)余り増加するとの見通しを示した。これを背景に、同社は慎重姿勢を維持し、従来の通期利益見通しを据え置いた。
エド・バスティアン最高経営責任者(CEO)は「不確実性を踏まえ、現時点では見通しは変更しない。今、新たな予測を示すのは賢明ではない」と述べた。
紛争により世界のエネルギー市場が混乱し、燃料価格は急騰している。需要が底堅く推移する中で、航空会社のコストは押し上げられている。こうしたコスト増をどの程度運賃に転嫁できるかが、予約の落ち込みを招かずに済むかどうかの判断材料となっている。
バスティアンCEOは既に実施した分に加え、さらなる運賃引き上げも検討していると述べた。
トランプ米大統領がイランによるホルムズ海峡の再開と引き換えに2週間の停戦に合意したことを受け、航空株は8日に世界的に上昇している。

ニューヨーク市場の取引序盤で、デルタ航空の株価は11%超上昇した。競合のユナイテッド航空ホールディングスは14%超、アメリカン航空グループも11%超それぞれ上昇した。
レイモンド・ジェームズのアナリスト、サヴァンシ・シス氏は8日のリポートで「依然として不確実性は強いものの、デルタは現在の環境を乗り切るうえで最も有利な立場にあり、迅速に対応している」と指摘した。
デルタは前四半期に、2026年通期の1株利益が6.50~7.50ドルになるとの見通しを示していた。
バスティアンCEOはこの見通しについて「撤回するつもりはない」と述べた上で、「今後数カ月にわたる燃料価格高騰の影響について理解が深まれば、見通しを更新する上でより適切な判断ができるようになる」と語った。
原題:Delta Sees $2 Billion Fuel Hit With CEO Cautious on Outlook (2)(抜粋)
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