(ブルームバーグ):チケット売買サイト運営のスタブハブ・ホールディングスが、米国で新規株式公開(IPO)を申請した。2024年は増収となったものの、純損益が小幅な赤字だったことを開示した。
21日に米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、昨年の売上高は17億7000万ドル(約2650億円)で純損益は280万ドルの赤字。23年は売上高13億7000万ドルで、純損益は4億500万ドルの黒字だった。
24年の調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)は2億9900万ドルと前年比で減少したが、22年実績(5700万ドルの赤字)は上回った。
投資家へのマーケティング開始準備が整い、新たな届け出を行うまでは、IPOの規模や価格レンジについて開示しない。
テイラー・スウィフトの「エラズ・ツアー」で売上高が急増した後、昨年時点でIPOの準備をしていたが、市場環境が好ましくないとして計画を延期したとブルームバーグ・ニュースが7月に報じていた。

スタブハブの共同創業者エリック・ベイカー最高経営責任者(CEO)は、07年に同社が米イーベイに3億1000万ドルで売却される前に退社し、その後は欧州でチケット再販プラットフォーム「viagogo(ビアゴーゴー)」を設立。19年にビアゴーゴーはスタブハブを40億5000万ドルで買収することで合意。この買収は翌年に完了し、統合された会社は両方の社名でビジネスを続けている。
提出書類によれば、ベイカー氏はクラスA株を5.2%保有しており、1株につき議決権100票が付与されているクラスB株と合わせると、議決権を90%余り握っている。
スタブハブのウェブサイトによると、同社とビアゴーゴーを通じたチケット販売事業は200カ国以上に及んでいる。
提出書類には、IPOの引受会社としてJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス・グループ、その他10行余りの銀行の名前が記されている。同社の株式は「STUB」のティッカーでニューヨーク証券取引所で取引される予定。
原題:Ticket Platform StubHub Files for IPO Showing Revenue Gain (2)(抜粋)
--取材協力:Gillian Tan.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.