教育のゴールを再考する
中室教授は、教育のゴールを受験に置きすぎていることを問題視します。
「私たちは教育のゴールというものを、受験にフォーカスしすぎなんじゃないかっ思うんですよ」
加えて、大学卒業後の社会生活において求められるスキルの重要性を強調します。
例えば、就職活動では学力よりもコミュニケーション能力が重視され、結婚相手として人気があるのは「誠実で勤勉な人」であり、学力の高さや偏差値は重視されずらいといいます。
「偏差値が高くて、受験に合格するっていうことは人生のゴールではなくて、多分一つの通過点、あるいは場合によっては何かの始まりに過ぎない。教育のゴールってのはもっともっと遠いところにあり、私たちが社会で本当にその活躍するようになったときに、あのときこういう教育を受けていれば今役に立ったなとか、そういうことにもう少し視点を移して教育というものを考えていけない」

中室教授は、偏差値や受験結果だけでなく、子どもたちの将来的な成功と幸福を見据えた教育のあり方を模索する必要があると言います。
「何かが始まってから努力をするってことが大事なんであって、何かに合格したらそこがゴールなわけじゃない」
