米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は19日、景気の強さに伴い追加利下げを検討する前に時間的余裕があるとの見解を示した。

ニューヨーク州ポキプシーのヴァッサー大学でのイベントに参加したジェファーソン氏は、大半の家計が資産増加の恩恵を受けている一方で、一部の消費者は「厳しさ」を感じており、新型コロナウイルス流行前より貯蓄が少ないとも指摘した。

講演用テキストによると、同氏は「政策金利が昨年、計100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げられたことで、金融政策のスタンスは中立に近づいたが、金融政策はなお景気抑制的だ」と説明。

「力強い経済と堅調な労働市場を背景に、さらなる政策金利調整に向け、今後入ってくるデータを評価する時間を十分に取れると考えている」と語った。

ジェファーソンFRB副議長がヴァッサー大学でのイベントで語る

ジェファーソン氏はまた、高い住宅評価額と「抑えられた」負債水準によって家計は全般的に「良好な状態」にあると述べた上で、一部の借り手はクレジットカードの利用率が高止まりし、低・中間所得層の手元資金はコロナ禍前を下回っていると分析。

こうしたことは「一部の家計が予期せぬコストや経済的ショックに耐えるのが難しいことを示唆している」と話した。

インフレ率については、低下基調をたどるが、引き続き「起伏の多い」ものになるとの見方をあらためて示した。

原題:Jefferson Says Fed Can Take Its Time With Labor Market Solid(抜粋)

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