(ブルームバーグ):20日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=150円台後半と約2カ月半ぶりの高値。日本銀行の高田創審議委員の講演を受けて早期利上げ観測が高まり、円買いが優勢だ。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、21日に発表される全国消費者物価指数(CPI)が日銀の利上げ期待を高める可能性があると指摘。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で米債務上限を懸念する声があり、量的引き締め(QT)停止の思惑もドル売り要因だとし、「じわじわと円が買われている」と述べた。
三井住友信託銀行米州部マーケットビジネスユニットの山本威調査役(ニューヨーク在勤)は、高田委員の発言は海外市場でも注目されており、「日銀がタカ派方向に進んでいることがドル・円の重し」と指摘。21日に発表されるCPIが円高を加速させる要因として警戒しているとした。1月の生鮮食品を除くコアCPIの市場予想は前年同月比3.1%上昇と前月(同3.0%上昇)から伸びが加速する見込み。

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