(ブルームバーグ):トヨタ自動車は、LGエナジーソリューションがミシガン州に建設したバッテリー新工場を支援するため、同社の別の工場に出していた15億ドル(約2300億円)相当の注文を移すことに合意した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
この新工場を巡っては、パートナーだった米ゼネラル・モーターズ(GM)が昨年12月に10億ドル相当の保有株を売却すると発表し、LGエナジーは新たな顧客を急いで見つける必要に迫られていた。トヨタはLGエナジーがGM持ち分の取得を完了すると見込まれる今春に、ミシガン州の別のLGエナジー工場に発注していた既存の契約をこの新工場に移す。トヨタはこの情報を確認した。
注文の額は合計15億ドルに上ると、公に話す権限がないとして匿名を要請した関係者が述べた。
バイデン政権が肝いりで成立させたインフレ抑制法(IRA)で電気自動車(EV)ブームが来ると当て込み、韓国企業は米国でのEV用バッテリー工場建設に540億ドルを投じた。だが、自動車メーカーがEV生産計画を縮小し、トランプ政権がEV支援策の撤回を示唆する中で、LGエナジーも投資削減に動いている。
トヨタがLGエナジーから購入するバッテリーは、EVにもハイブリッド車にも使用可能という。バッテリーメーカーにとって、ハイブリッド用はセルの数が比較的少なくて済むため、一般的に利幅は薄い。
関係者の1人によると、LGエナジーはまた、人工知能(AI)を支えるデータセンターの急増で需要が旺盛な定置型蓄電池の顧客に同工場の一部の生産を売却することも目指している。工場は近く生産を開始するため、準備が進んでいる。
原題:Toyota Is Backing LG Battery Plant With $1.5 Billion Order (1)(抜粋)
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