(ブルームバーグ):17日の債券相場は下落し、新発5年債利回りは約16年ぶりの高水準を更新した。日本銀行の利上げ継続観測が根強く、投資家の慎重な投資姿勢が続く。朝方発表された国内総生産(GDP)の伸びが予想を上回ったことも売りの要因だ。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストは、日銀の利上げ観測がくすぶる中で売りが先行した後、GDPを受けて下げ幅を拡大したと指摘。「ターミナルレートの見通しが切り上がっているため、中期債が弱く、利回り曲線はフラットニング(平たん化)の見方が引き続き優勢だ」と言う。
大塚氏は、19日に予定される高田創日銀審議委員の講演について「ターミナルレートが具体的に示されることはないだろうが、発言トーンがタカ派的なだけで売り材料になり得る」と警戒感を示した。
昨年10-12月期のGDP速報値は前期比年率2.8%増と伸び率が前期から拡大し、市場予想(同1.1%増)を上回った。過半を占める個人消費は前期比0.1%増と、予想(同0.3%減)に反し増加した。

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