(ブルームバーグ):トランプ氏の熱心な支持者として知られるマージョリー・テイラー・グリーン下院議員(共和党)は、大統領のソーシャルメディア投稿によって自分の命が危険にさらされていると述べた。
未成年買春あっせんなどの罪で起訴され自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏に関する政府文書を巡って、大統領とグリーン議員は対立。トランプ氏は同議員を共和党に対する裏切り者だと糾弾した。
司法省が管理する「エプスタイン文書」を全面開示すべきだと、一部の共和党議員らが呼び掛ける中、グリーン議員と大統領の対立激化が一段と注目されている。下院は18日、この資料公開を巡る採決を予定しているが、大統領とジョンソン下院議長がこれに抵抗している。
トランプ氏は16日の投稿で、グリーン議員を「共和党の恥」と表現。前日には同議員への支持を撤回するとともに、地元ジョージア州での予備選で対立候補を支援する意向を示した。

グリーン議員は16日、CNNで「一番傷ついたのは裏切り者と言われたことだ。まったく事実に反する」と発言。「そうした言葉は人々を過激にし、私の命に危険を及ぼすおそれがある」と語った。
同議員はその上で、自分の主張に変わりはないと述べ「結局のところ、すべてはエプスタイン文書に行き着いた。それが衝撃的だ」と話した。
グリーン議員はまた、医療保険制度改革法(オバマケア)に基づく保険負担の補助金延長を主張し、政府閉鎖の早期解除を訴えるなど、議会内でも党主流派と対立した。さらにトランプ氏が「アメリカ・ファースト」路線から逸脱していると批判し、国外での軍事関与や外交活動より国内問題に集中すべきだと訴えた。
一方のトランプ氏は、エプスタイン文書公開を求める声に対し、エプスタイン氏および自身との関係を騒ぎ立てるのは政策課題から注意をそらすための「でっち上げ」だとして、民主党を非難している。
米司法省は14日、トランプ大統領からの要請に応じ、クリントン元大統領ら著名な民主党関係者とエプスタイン氏の関係について調査を開始すると発表した。
原題:Greene Says Trump’s GOP ‘Traitor’ Label Puts Her Life in Danger(抜粋)
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