(ブルームバーグ):2月第3週(17-21日)の債券相場は引き続き長期金利に上昇(価格は低下)圧力が加わりそうだ。日本銀行の利上げ継続観測が根強く、市場が想定する利上げ到達点が切り上がっていることが相場の重しになる。
市場参加者の見方
◎ りそなアセットマネジメントの藤原貴志債券運用部長兼チーフファンドマネジャー
- 日銀の高田創審議委員の講演がタカ派だった田村直樹審議委員の講演をなぞるような内容になれば、金利上昇要因になる
- 市場のターミナルレート(利上げ到達点)に対する目線は1%から1.25%に切り上がりつつある
- 5年債利回りの1%は通過点に過ぎず、ターミナルレートが1.25%なら同じくらいの水準が必要だろう。10年債利回りは1.5%に向かってまだ調整の余地がある
- 中長期ゾーンに比べると超長期債は堅調を予想する
- 利回り曲線はフラット(平たん)化しよう。20年債入札は2.1%に近い金利水準なら買ってもよいだろう
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.325-1.425%
◎SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジスト
- 債券市場は経済指標に反応しているというよりは、日銀の情報発信を受けて金利が上昇してきており、引き続き弱含み(金利上昇)の展開になるだろう
- 米ISM製造業景況指数が強かったので、ニューヨーク連銀製造業景況指数や購買担当者指数(PMI)も強めの数字が予想され、米長期金利にも上昇圧力が加わるだろう
- 日銀の高田委員の講演は田村委員ほどタカ派にはならないだろう。金利高に一服感も出ており、大幅な金利上昇は想定していない
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.33-1.37%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 17日:国内総生産(GDP、昨年10-12月期速報)
- 18日:米ニューヨーク連銀の製造業景況指数(2月)
- 19日:高田創日銀審議委員が宮城県金融経済懇談会で講演と会見
- 19日:米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月28、29日開催)
- 21日:1月の全国消費者物価指数(CPI)
- 21日:S&Pグローバル米製造業・サービス業・総合PMI(購買担当者指数、2月速報値)
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