(ブルームバーグ):英銀バークレイズのC・S・ベンカタクリシュナン最高経営責任者(CEO)は13日、従業員の多様性を改善する目標を堅持する方針を示した。トランプ米大統領の就任後、多様性推進の取り組みを放棄した業界の競合とは一線を画す動きだ。
ロンドンに本社を置くバークレイズは、世界中の取締役、管理職に占める女性の割合を、今年末まで33%に引き上げる目標を掲げている。また、同時期までに、少数民族のマネージング・ディレクターの数を少なくとも1.5倍に増やすことも目指している。
だが、2024年末時点では、こうした役職に占める女性の割合は30%で変わっていなかった。マイノリティー人種・民族のマネージング・ディレクターの数も前年と比較してわずかに減少した。
ベンカタクリシュナン氏は記者との電話会議で、「この組織は実力主義だ。最高の人材を確保したいのであれば、必然的に非常に多様な人材が集まることになる。機会の平等を提供し、人々が本当に輝き、成長し、この銀行に貢献できるような包括的な環境を作り出したい」と強調した。
トランプ氏は1月の就任翌日、米国政府、連邦契約業者などでのDEI(多様性、公平性、包摂性)方針の撤廃を目指した、広範囲に及ぶ一連の大統領令に署名した。その一つでは、すべての政府機関の長官に対し、民間部門での「違法なDEIによる差別や優遇」を終わらせる方法を提示するよう指示し、民間企業など最大9組織を調査の対象とするよう命じた。
世界中で約80万人の従業員を擁するアクセンチュアは、トランプ氏の大統領令を理由に、多様性に関する目標を廃止すると発表した。ブルームバーグは今週、ゴールドマン・サックス・グループが、取締役会メンバーが全員白人男性の企業との新規株式公開(IPO)業務を拒否するという重要な方針を破棄すると報じた。
米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、多様性に対応するための支出を縮小する意向を明らかにした。ダイモン氏はこうした取り組みの一部は資金の無駄とみている。その上で、黒人やヒスパニック、LGBTQコミュニティーと協力し合っていく同行の意思をあらためて強調した。
オハイオ州コロンバスで行われたタウンホールミーティングに出席したダイモン氏は、同行のDEIの取り組みに対する従業員からの質問に回答し、一部のプログラムを中止する計画はコストのかかり過ぎがが問題であり、トランプ政権の影響ではないと述べた。
ダイモン氏は「私だったら行わないであろう取り組みを、多くの企業が実施した」と述べ、 同行が行ってきた幾つかも恐らくは「行き過ぎ」であり、無駄遣いだったと語った。
原題:Barclays Sticks With Diversity Targets, Though Progress Is Slow
Dimon Says He’d Be Cutting ‘Stupid’ DEI Costs Even Without Trump
(抜粋)
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