(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は、米国債市場にストレスがかかる時期に流動性を高められるよう、銀行規制を改正することは当局の権限の範囲内だと述べた。
ボウマン理事はカンザス銀行協会のハロルド・ストーンズ政府関係会議向けの講演テキストで、「銀行規制当局は、米国債市場の流動性を悪化させかねない銀行規制枠組みの要素を分析するだけでなく改善する独特の立場にある」と指摘した。
同理事は、銀行プライマリーディーラーによる米国債市場の形成能力を改善するために規制当局が取ることができる措置として、レバレッジ比率の修正や、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIB)へのサーチャージの見直しなどを挙げた。
26兆ドル(約4000兆円)規模の米国債市場はここ数年、流動性が低下する局面を経験してきた。これは米国債保有に対する自己資本規制に関連したもので、銀行がマーケットメーカーとしての役割を果たせなくなっていると主張する投資家もいる。
ボウマン理事は現行の銀行ストレステスト(健全性審査)体制について、「不透明な審査であり、公の監視の目から隠されている」と述べ、そのプロセスに対するFRBの見直しを期待しているとした。
同理事は、自身の経済見通しや金融政策についてコメントしなかった。
ボウマン氏はトランプ米大統領によってFRB理事に任命された人物で、銀行監督担当のバーFRB副議長の後任候補と目されている。
原題:Fed’s Bowman Says Regulators Could Boost Treasury Liquidity(抜粋)
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