エクソンモービル、シェブロンの米石油大手2社は製油マージンが大きく落ち込んだ。製油ビジネスはトランプ政権の関税政策によってさらに悪化すると予想されている。

31日のエクソン発表によると、2024年通期の製油事業は67%の減益。シェブロンでは状況がさらに悪く、72%の減益だった。需要が伸びない中で供給が急増する環境は、両社のみならず世界中の石油会社に業績悪化を強いている。

米製油所に原油を供給する主要国であるカナダとメキシコに、トランプ米大統領は高率の関税を課すとの脅しを強め、2月1日の発動を重ねて強調した。そうなればガソリンからジェット燃料に至るまであらゆる石油製品の価格が上昇する。

トランプ氏はただ、 関税対象に石油を含むかどうかについて現時点では言明を避けている。

シェブロンのカリフォルニア州製油所

米中西部の製油所は原油の4分の3をカナダ産に依存している。一方で重質原油を使った製油効率の良さを念頭に設計された湾岸の製油所にとって、メキシコは欠かせない供給源となっている。両国から購入する原油価格が上昇すれば、他のタイプの原油にも影響は波及する。製油所は同質の原油を代替の供給元から確保しようとするからだ。

シェブロンの米製油所は沿岸部に集中しており、内陸部の競合他社よりも国外からの原油に容易にアクセスできると、マイク・ワース最高経営責任者(CEO)は述べた。

「カナダからのパイプラインではなく船で輸入できるため、柔軟に対応できる」とワース氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで指摘。「昨年に当社が調達した原料で、メキシコ産とカナダ産が占めたのは10%に満たなかった。従って他社に比べれば影響は小さいだろう。しかし設備の所在地により、受ける影響は違ってくる可能性はある」と述べた。

31日のエクソン発表によれば、同社の2024年通期製油事業は利益が40億ドル(約6180億円)と、前年の121億ドルから急減した。シェブロンは世界での製油利益がわずか17億ドル。前年は61億ドルだった。

シェブロンによれば、昨年10-12月(第4四半期)は特に米製油事業が厳しく、3億5000万ドル近い損失を出した。

サード・ブリッジのアナリスト、ピーター・マクナリー氏は「マイナスサプライズで一番大きかったのは、石油大手の米製油事業だ。赤字になったのは2021年初期以来で、業績は予想を下回った」と述べた。

ニューヨーク時間31日午前の米国市場でエクソンは一時2%余り下落、シェブロンは5%近く下げた。

原題:Exxon, Chevron Succumb to Oil-Refining Slump as Tariffs Loom (1)(抜粋)

--取材協力:Nathan Risser、Lucia Kassai、Elizabeth Elkin、David Wethe、Mitchell Ferman、Alix Steel.

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