昨年12月の米個人消費支出(PCE)統計では、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視するPCEコア価格指数が低い伸びにとどまった。実質所得も低調で、追加利下げを後押しする内容となった。

実質可処分所得は2カ月連続で0.1%上昇にとどまった。消費者は貯蓄の取り崩しを余儀なくされている可能性があり、貯蓄率は3.8%と、2年ぶり低水準に落ち込んだ。

LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏はリポートで、貯蓄率がコロナ禍前の平均を大幅に下回っていると指摘し、「収入が減少した場合、家計は厳しい状況に追い込まれる」と述べた。

PCEコア価格指数、前年同月比と年率の3カ月平均

エコノミストがインフレ軌道をより正確に描く指標だと指摘する年率の3カ月平均では、コア価格指数は2.2%上昇と、昨年7月以来の低い伸びとなった。

住宅とエネルギーを除くコアサービス価格は前月比で0.3%上昇。食品とエネルギーを除いたコア財価格は0.24%低下し、四捨五入する前の数値としては1年ぶりの大幅低下となった。

帰属価格を除外した、いわゆる「市場ベース」のコア価格指数は2カ月連続で前月比0.1%上昇。前年同月比では2.4%上昇した。米金融政策当局はここ数カ月、全体的な指標よりも需給のより良い指標として、この数値を参考にしている。

ブルームバーグ・エコノミクスのスチュアート・ポール、エステル・オウ、イライザ・ウィンガー3氏はリポートで、「年末にかけて個人消費は堅調で、12月には耐久消費財に対する需要の高まりを受けて加速した。トランプ大統領が実際に関税を導入した場合に予想される値上げを前にした駆け込み需要ではないかと考えられる」と分析した。

PCEは0.7%増加し、前月も上方修正された。インフレ調整後の実質PCEは0.4%増加し、2カ月連続で堅調な伸びを示した。

PCEに大きな影響を与える消費者物価指数(CPI)は来月発表される予定で、新たな季節調整係数に注目が集まっている。

PCE統計の発表後、米国株は堅調に推移し、米国債相場はもみ合いとなった。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:Fed’s Favored Inflation Gauge Ends 2024 With a Muted Advance(抜粋)

(コメントや統計の詳細を加え、更新します)

--取材協力:Chris Middleton.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.