オランダのASMLホールディングの第4四半期受注は、アナリストの予想の2倍余りとなった。人工知能(AI)ブームが同社の半導体製造装置に対する需要を押し上げた。

29日の発表資料によると、第4四半期の受注高は70億9000万ユーロ(約1兆1460億円)。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査の予想平均は35億3000万ユーロだった。

この発表を受け、ASMLの株価は一時12%高の722.20ユーロと、2020年3月以来の大幅上昇。中国のスタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)の最新AIが欧米のモデルに匹敵する性能をはるかに低価格で提供できるとの懸念から、週初に下落した分を上回る上げとなっている。ASMLは中国企業が購入を禁じられている一部の最先端半導体の製造に必要な装置を製造している。

クリストフ・フーケ最高経営責任者(CEO)は「AIが明確な推進力になっている。AIが市場に変化をもたらしていると当社は強く確信しており、顧客がその恩恵を強く受けていることを目の当たりにしている」と述べた。

受注をけん引したのは同社で最も高性能な極端紫外線(EUV)露光装置で、第4四半期の受注高は30億ユーロだった。

 

中国のAI開発を巡る進歩を妨げるため、米国は高性能な半導体技術の同国への輸出を禁止している。こうした中、ディープシークの躍進は、中国のAIエンジニアが限られたリソースでより高い効率性を追求することで、規制を回避する方法を見つけたことを示唆する。

また、米国の輸出規制の有効性にも疑問を投げ掛けている。

制限が広がっているにもかかわらず、ASMLは昨年、中国からの力強い需要の恩恵を受けた。同国の半導体メーカーが旧世代の半導体製造に向け旧式の装置を購入したためだ。

第4四半期の中国向け売上高は19億2000万ユーロと、全体の27%を占めた。ただ、ASMLはこの割合が2025年には約20%と「当社の事業の中でより正常な比率に戻る」との見方を示した。

 

原題:ASML Orders Beat Estimates as AI Investments Drive Demand (3)(抜粋)

(株価と記事中のグラフを更新します)

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