(ブルームバーグ):アクティビスト(物言う投資家)として知られるアンコラ・ホールディグス・グループは、米鉄鋼大手USスチールの取締役会に9人の候補を指名し、同社に対し日本製鉄との合併断念を迫る姿勢を見せている。
アンコラが指名した取締役候補にはステルコ・ホールディングスで最高経営責任者(CEO)を務めたアラン・ケステンバウム氏が含まれる。アンコラは、USスチールのCEOを現在のデビッド・ブリット氏からケステンバウム氏に交代することを提案している。
27日の声明でアンコラは、USスチールに日鉄とのディールを維持するための訴訟をやめさせ、5億6500万ドル(約870億円)の違約金を受け取るよう求める意向を示した。アンコラは、「有意な規模」のUSスチール株を取得したと説明したが、具体的な取得規模については開示しなかった。
アンコラは「USスチールと日鉄が今月に入り提起した訴訟には判例がない」と指摘。「USスチールはトランプ大統領を説得して取引を承認させることに望みをつないでいるようだが、事実はそれが夢物語であることを示している」と記した。
アンコラの動きについては、一部メディアが先に報じていた。報道を受けてUSスチールは27日早くに声明を出し、日鉄とのパートナーシップに引き続き自信を持っていると述べた。
原題:US Steel Faces Proxy Fight as Activist Pushes to End Merger(抜粋)
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