日中首脳会談から2週間。台湾有事めぐる高市総理の「存立危機事態」発言に対し、日中が応酬です。中国側は「痛烈な代償を払うことになる」「頭を打ち割られ血まみれになるだろう」などと日本側を強くけん制する一方、茂木外務大臣は「発言撤回の必要なし」としています。

「血まみれになるだろう」“存立危機事態”めぐり日中が応酬

首脳会談から2週間。ここにきて、日中両国の関係が冷え込む懸念が出てきています。

中国国防省 蒋斌 報道官
「(日本側が)危険を冒してでも、台湾海峡の情勢に武力で介入しようとするなら、中国軍の鉄壁の守りの前に粉砕され、痛烈な代償を払うことになる」

厳しい言葉で日本をけん制したのは、中国国防省の報道官。

事の発端は11月7日、台湾有事をめぐる高市総理の発言です。

高市総理(衆院予算委 7日)
「戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になりうるケースであると私は考える」

高市氏は“最悪のケースを想定したもの”とした上で、発言は“撤回しない”としています。

これに対し、中国の林剣報道官は夕方、「我々はいかなる妥協も譲歩もしない」と主張した上で、次のように警告しました。

中国外務省 林剣 報道官
「中国人の最後の一線に挑戦しようと妄想する者は、誰でも必ず中国側の正面からの痛撃を受け、14億の中国人が血肉で築き上げた鉄の長城の前で頭を打ち割られ血まみれになる

また、 13日には、中国外務省の孫衛東外務次官が、金杉憲治大使を呼び出し、厳重に抗議するとともに、発言の撤回を求めています。

こうした中国側の姿勢に、茂木外務大臣は…

茂木敏充 外務大臣
「存立危機事態に対する説明は明確であり、それ自体、何ら国際法に反するものでもない。撤回する必要はない、当然のこと