野村ホールディングスは、米10年国債利回りが今年6%に達する可能性があると分析した。ティー・ロウ・プライスも先に同様の見方を示していた。

ロブ・スバラマン氏らエコノミストは17日のリポートで、「米10年国債利回りは、主要なドライバーである消費者物価と財政収支との比較でなお低いとわれわれは考えている」と説明。トランプ次期米政権による国家主義的な政策を巡る見通しを踏まえても現在の利回りは低いとの見方を示した。

根強いインフレや財政を巡る懸念から、米10年国債利回りは今週、2023年後半以来の水準まで上昇。その後、インフレ鈍化を示すデータの発表で、年内の追加利下げ期待が再浮上したことから利回りは低下した。

足元で市場の注目は、20日のトランプ次期大統領の就任式に向けられている。

リポートによると、トランプ次期政権が関税について「迅速かつ厳しい」措置を取ると野村は予測。一方、規制緩和や政府の効率化といったディスインフレ要因となり得る供給サイドの改革が議会を通過するには時間を要すると見込んでいる。

ティー・ロウ・プライスの米債利回り上昇見通しも、トランプ次期政権下で財政が悪化しインフレが加速するとの見方に基づくものだ。

原題:Nomura Joins T. Rowe in Raising Prospect of 6% Treasury Yields(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.