(ブルームバーグ):米メタ・プラットフォームズは6日、総合格闘技団体アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)のダナ・ホワイト最高経営責任者(CEO)ら新取締役3人を選出した。ホワイト氏はメディア業界で最も影響力のある経営者の1人で、トランプ次期米大統領の有力な支援者でもある。
ホワイト氏のほか、投資家でマイクロソフト元幹部のチャーリー・ソングハースト氏、フェラーリなどの欧州企業に投資しているアニェッリ家が支配する持ち株会社エクソールのジョン・エルカンCEOも取締役に指名された。ソングハースト氏は、人工知能(AI)製品に関して既にメタに助言を行っている。
これにより、メタの取締役会メンバーはマーク・ザッカーバーグCEOを含む13人となる。会長も務めるザッカーバーグ氏は、同社のデュアルクラス株式構造を通じて過半数の議決権を維持している。
ザッカーバーグ氏は発表文で3人の新取締役について、「AIやウエアラブル、人とのつながりの未来という今後直面する大きな機会に取り組む上で、深い専門知識と見識をもたらしてくれるだろう」と期待を示した。
ザッカーバーグ氏(40)はこの5年間でメタの取締役会をほぼ一新。現取締役のうち2人を除く全員が2019年以降に就任した。こうした経営陣の交代は、同社がAI・メタバース事業に軸足をシフトしたのと時期を同じくしている。
ザッカーバーグ氏の友人でもあるホワイト氏(55)は、UFCを世界で最も人気のスポーツ・エンターテインメント事業の一つに育て上げた。24年の大統領選挙キャンペーン中にはトランプ氏を積極的に支援し、夏の共和党大会などで演説した。トランプ氏初の「TikTok(ティックトック)」動画にも登場し、若い男性有権者層におけるトランプ氏の知名度向上に貢献したとされている。
原題:Meta’s Zuckerberg Adds UFC’s Dana White, Two Others to Board(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.