(ブルームバーグ):6日の米株式市場では高リスク分野の一角に投資家が押し寄せ、昨年出遅れた銘柄が大きく上昇した。
大幅に値上がりした銘柄は、赤字のハイテク企業や経営状況が厳しい企業、空売り残高が大きい企業など。年明け後の数営業日でS&P500種株価指数を上回るパフォーマンスとなった。同指数は昨年、20%を超える上昇だった。
ゴールドマン・サックス・グループが算出する指数では、赤字のハイテク銘柄の指数が3.3%高。空売りの多い銘柄の指数は一時1.8%上昇したが、終値はほぼ変わらず。昨年は両指数、とりわけ赤字ハイテク企業の指数がベンチマークとの比較で出遅れが目立った。
ジョーンズトレーディングのチーフマーケットストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「クリスマス休暇明けに、大統領選を受けた高揚感が再び強まった。前向きなリスク志向の取引だ」としながらも、「年初の短期的な現象で、週末までに息切れする可能性が高い」と述べた。
6日には明るいニュースが相次ぎ、ハイテク株を押し上げた。まず、エヌビディアと提携しサーバーを生産する台湾の鴻海精密工業で2024年10-12月(第4四半期)売上高が市場予想以上に伸びたことだ。人工知能(AI)インフラの需要継続が追い風。鴻海はフォックスコンとしても知られる。
ジョーンズトレーディングの株式セールストレーダー兼マクロストラテジストのデーブ・ルッツ氏は、テクノロジー見本市「CES」で発表が予想される内容や「フォックスコンのニュースがハイテク銘柄全般の買いを誘い、ショートスクイーズ(踏み上げ)が相次いだ」と分析。ショートスクイーズは株価下落を見越したポジションを取るトレーダーが、損失をカバーするため買い戻しを迫られることで、結果的に株価はさらに上昇する。
原題:Risky Stocks Begin New Year Ahead of S&P 500 Amid Concerns (1)(抜粋)
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