(ブルームバーグ):ネッド・デービス・リサーチは1年余りにわたり世界株に強気の推奨を続けてきたが、ここ1カ月の弱さが続けば、同社の見解は近く変わる可能性がある。
世界株の現在の強気相場を正確に予測したネッド・デービスのチーフグローバル投資ストラテジスト、ティム・ヘイズ氏は、同社が算出する株式・債券総合指標の最近の下降が続くかどうかを注視。トレーダーらも株式相場の方向性を見極めるために同指標を重視している。米金融当局が近く追加利下げを実施する可能性が既に後退する中で同指標は低下している。
同指標が現在の60%前後から、40%を下回る弱気相場の領域に低下した場合、株式相場は底打ちした2022年10月以降続く上昇トレンドが崩れる。そうなれば、株式相場は明らかに暗転し、同社の推奨ポートフォリオにおける世界株ウエートを削減することになるとヘイズ氏は説明。現在の配分は23年12月以来、上限である70%となっている。
ヘイズ氏は2日付の顧客向けリポートで「弱さが続き、弱気な指標の証拠が増えれば、24年を通して維持してきた株式のオーバーウエート配分を最大から減らす可能性が高い」と記した。
同社の株式・債券総合指標は、株式の見通しを評価するため資産間の相対的なパフォーマンスなどを測定。ウエートの約半分はテクニカル指標に基づき、残り半分はマクロ経済などの要因がベースにある。
総合指標は数カ月にわたり上昇傾向が続いてきたが、現在は、短期的に株式市場の流れを変える可能性のある重要な転換点にある。そのためヘイズ氏は、利益成長のペース鈍化や製造活動のさらなる縮小の有無、ACWI成長指数のテクノロジー株と消費関連株の上昇トレンドが崩れるどうかを注視しているという。
原題:Ned Davis Mulls Cutting Global-Equity View After Drop (Correct)(抜粋)
(投資配分削減の対象を米国株から世界株に訂正します)
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