(ブルームバーグ):米国債の貸し借りが行われるレポ市場で20年債が再び混乱をもたらしている。
ニューヨーク連銀が2日発表したデータによると、昨年12月25日までの1週間に20年債関連のフェイル(証券決済未了)は210億ドル(約3兆3100億円)超に達した。3カ月前の過去最大(229億ドル)には及ばないものの、この年限では史上2番目の高水準。20年債は2020年に米国が再導入した。
フェイル急増は、トレーダーが金融商品のショートカバー(売りポジション解消)やヘッジ目的で借りる20年債の不足を裏付けるものだ。不足は新発20年債の供給が減る3カ月ごとに深刻化する。
こうした問題が起きるようになったのは、21年に米財務省が投資家の需要低調に対応して20年債の入札規模を相対的に減らし始めたためだ。
ドイツ銀行の金利ストラテジスト、スティーブン・ゼン氏は「財務省が入札規模拡大を通じて20年債の供給を増やすまで、フェイルは続くと考えるのが妥当だろう。供給拡大は年内に始まると見込まれる」と指摘した。
原題:Spike in Failed Trades Shows Persistent 20-Year US Bond Shortage(抜粋)
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