ここ数年、米アマゾン・ドット・コムでの労働運動は成功したり失敗したりしてきたが、全米運輸労組は今回、より直接的な戦術を採用した。クリスマスを6日後に控え全米規模のストライキを決行した。

「チームスターズ」と呼ばれる同労組は、アマゾンの7つの施設で19日に職場放棄を呼びかけた。チームスターズはこれらの施設の契約配達ドライバーや倉庫労働者を組織化しようとしている。

アマゾンで働いていない組合員も派遣して全米の数百の倉庫でピケを張る構えで、米2位の民間雇用主であるアマゾンの労働者の組織化を図るこれまでで最大の実力行使となる。

チームスターズによると、ストの対象となる配送センターは、ニューヨーク、アトランタ、シカゴ都市圏、カリフォルニア州にある。

19日の早い時間帯の報道によると、フロリダやイリノイ、オハイオ、ペンシルベニア、ロードアイランドなどの州にある倉庫の外にもチームスターズのピケが張られ、ホリデーシーズンの買い物客向けの荷物を積んだトラックに引き返すよう求めていた。

ニューヨーク市クイーンズ区にあるアマゾンの施設は、ストの準備をする人々が警察と衝突したりトラックの通行を止めたりと、緊張感が高まったもようだ。ソーシャルメディアへの投稿によれば、他の場所でのピケはより穏やかなもので、看板を持つ人もほんの一握りだった。

アマゾンの業務を止めるのは至難の業だ。物流コンサルティング会社MWPVLインターナショナルによると、アマゾンは全米に点在する230の巨大な倉庫と600以上の小規模な配送拠点から荷物を発送している。

これまでに行われたストは同社の業務にほとんど影響を与えなかった。広報担当者は今週の業務に支障が出ることはないと述べた。

しかし、130万人の労働者を代表するチームスターズによるこれほど大規模で、かつ大々的に周知された取り組みはこれまでなかった。

チームスターズの組合員の多くはドライバーだ。アマゾンは電子商取引を牛耳り、契約配送会社の独自ネットワークをつくることで、運輸業界の在り方を変えた。チームスターズは、買い物客がクリスマス最後の買い物をする時期に合わせて、最大限の注目を集めるよう行動を起こした。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、電子商取引用の倉庫で商品の梱包(こんぽう)や発送作業に従事する働き手の役割の重要さが注目されて以来、アマゾンは労働者組織化を目指す動きの標的となってきた。

ニューヨーク市やアラバマ州ベッセマーにあるアマゾンの施設などで、労組結成の是非を問う職場投票が行われてきた。ニューヨークでは労組結成が決まり、その後、このアマゾン労組はチームスターズに加盟した。アラバマ州では労働者が小売業界の労組「RWDSU」への加入に反対票を投じた。

原題:Amazon Is Targeted by Teamsters in Effort to Disrupt Christmas(抜粋)

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