日産自動車は28日、10月の世界販売が7カ月連続で前年同月実績を下回ったと発表した。中国と欧州で2ケタ減となったことが響いた。

発表によると、日産の10月販売は前年同月比2.7%減の27万1549台だった。比亜迪(BYD)など現地勢との競争が激化している中国では17%減の6万1170台と苦戦が続いている、欧州でも14%減となった一方、同社の最大市場である米国ではセダン「セントラ」の台数増により3カ月ぶりに前年同月を上回った。

日産は商品ラインアップの高齢化などにより販売が低迷し、増加したインセンティブ(販売奨励金)が収益を圧迫している。同社は今期(2025年3月期)業績予想の下方修正と人員・生産能力の削減を柱とする再建計画を今月発表した。

野村証券の木下壽英アナリストは27日付のリポートで、ハイブリッド車(HV)の需要が高まる米国市場で日産独自のHV技術「e-Power(イーパワー)」を搭載した車両の投入は26年まで待つ必要があるため、「競争力では劣勢が続く」とした。

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