リンクトインの共同創業者でベンチャーキャピタリストのリード・ホフマン氏は、2024年の米大統領選に向け激しい論争が展開される中で、シリコンバレーの分断がビジネスを妨げていると指摘した。同氏は大統領選でハリス副大統領を支持している。

グレイロック・パートナーズに出資するホフマン氏は10月31日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、ハイテク業界のいつもながらの友好的関係が、政治的敵対心で幾分冷え込んだと説明。「トランプ前大統領支持者からのビジネスでの報復だけとは思えない」と述べ、分断は深く、長引く恐れがあると認識を示した。

「トランプ氏の熱心な支持者」である一部のベンチャーキャピタル投資家らが、パートナーがハリス氏を支持する企業への支援を取りやめたケースもあると同氏は語った。グレイロックにはそうした動きの影響はないとする一方、投資家や企業の詳細には言及しなかった。

リード・ホフマン氏がブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語る

リベラル色の強いシリコンバレーで、トランプ氏への支持が最近数カ月で急速に勢いを増している。イーロン・マスク氏のほか、8VCのジェネラルパートナー、ジョー・ロンズデール氏、セコイア・キャピタルのパートナー、ショーン・マグワイア氏らベンチャー投資家が多額の寄付を行い、マスク氏のソーシャルプラットフォーム「X(旧ツイッター)」上で、ホフマン氏やビノッド・コースラ氏らハリス氏支持者との対決姿勢を鮮明にしている。

ホフマン氏は、トランプ氏が大統領に返り咲いた場合に具体的に何が起きるかまだ深く考えていないとしながらも、トランプ氏の政治的利益に沿う動きを強いられるなど、「ペテンの資本主義」を特徴とする無秩序で不透明な時期となりかねず、企業は耐性を強化する必要があるとした。

原題:Reid Hoffman Sees 2024 Election Rancor Disrupting Silicon Valley(抜粋)

--取材協力:Paayal Zaveri.

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